2016年11月9日水曜日

アクセス関西集会報告

10月10日に毎年恒例のアクセス関西集会が行われました。
奈良文化会館。少し古いですが趣のある建物です
今回で5回目の同集会の会場は奈良県。奈良公園横の一等地にある奈良文化会館には約100名が集まりました。
最初に奈良のCILである「フリーダム21」の米本佳由さんの基調講演がありました。内容は奈良県の差別解消条例について。
条例が出きるまでの過程を話してくれました。
請願の採択などの議会対策、知事への個人的な働きかけを続け、2014年6月には条例を検討する委員会が結成、米本さんも委員の一人になりました。
当事者が過半数ではありませんでしたが、知的、精神、視覚など様々な障害種別の方が委員となりました。委員会の議論の中で差別禁止に向けて「可能な限り」「できるところまで」 のような制限を設ける動きは多々ありましたが、米本さんらの声によって削除されました。
2015年2月の県議会で条例は全会一致で採択。6年がかりの取り組みでした。
京都と同様、相談窓口がつくられ、調整委員会もおかれました。 その一方で、県民へのアンケートでは8割の人が条例の存在を知りませんでした。多くの人に知られ、使われないと「宝の持ち腐れ」
となります。京都も同じことが言えるなと思いました。
今年も約100名が集ったアクセス関西集会

米本さんの講演のあとは、各地の取り組み報告です。三原ひろみさんは、弱視のため駅の照明が暗いことが命に関わります。節電が視覚障害者の生活を脅かすことのないよう訴えました。
おなじみの山名さんは京橋駅のエレベーター訴訟について、リングリングの矢野さんは財団からの助成金で店舗にスロープをつける話、リアライズの西留さんは南海電鉄の無人駅問題、などいろいろな種類の報告が聞くことが出来ました。
毎回書いていますが、まだまだ課題は多いです。
 誰もがどこにでも行けるような社会を作るために、バリアをなくしていく運動を続けていきましょう!